オイラーの公式
$$e^{iy}=\cos y+i\sin y$$
$$e^{iy}=\cos y+i\sin y$$
オイラーの公式において、$y$を$-y$に変えると$e^{-iy}=\cos y-i\sin y$となり、この式とオイラーの公式を加えて2で割ると、
$$\cos y=\dfrac{e^{iy}+e^{-iy}}{2}$$
を得る。
また、2式の差をとり、$2i$で割ると、
$$\sin y=\dfrac{e^{iy}-e^{-iy}}{2i}$$
を得る。
複素数に対する三角関数を定義したいので、$y$を複素数$z$に拡張する。
$$\cos z=\dfrac{e^{iz}+e^{-iz}}{2}$$
$$\sin z=\dfrac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}$$
では、これらを使う問題を見ていきましょう。
$$\cos y=\dfrac{e^{iy}+e^{-iy}}{2}$$
を得る。
また、2式の差をとり、$2i$で割ると、
$$\sin y=\dfrac{e^{iy}-e^{-iy}}{2i}$$
を得る。
複素数に対する三角関数を定義したいので、$y$を複素数$z$に拡張する。
$$\cos z=\dfrac{e^{iz}+e^{-iz}}{2}$$
$$\sin z=\dfrac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}$$
では、これらを使う問題を見ていきましょう。
(1) $\cos z=1$を解け (2) $\sin z=\dfrac{1}{2}(n+\dfrac{1}{n})$
解答
(1)$e^{iz}=t$とおくと、$\cos z=\dfrac{t+t^{-1}}{2}=1$となる。
よって、$t^2-2t+1=0$
$\therefore e^{iz}=t=1$
したがって、$iz=2n\pi i$ゆえ、$z=2n\pi$ $n$は整数
(2) $\sin z=\dfrac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}$であるから、
与式$\iff$ $\dfrac{1}{2i}(e^{iz}-e^{-iz})=\dfrac{1}{2}(n+\dfrac{1}{n})$であり、
$e^{iz}=t$とおくと、$t-\dfrac{1}{t}=i(n+\dfrac{1}{n})$であり、展開して整理していくと
$(t-in)(tn-i) \cdot \dfrac{1}{int}=0$
$\therefore t=in, \dfrac{i}{n}$である。
(i) $e^{iz}=in$のとき
$iz=\log|in|+i(\arg (in)+2k\pi) =\log n+i(\dfrac{1}{2}+2k)\pi$であるから、
$z=\bigg(\dfrac{1}{2}+2k\bigg)\pi-i\log n$ ($k$は整数)
(ii) $e^{iz}=\dfrac{i}{n}$のとき
$iz=\log|\dfrac{i}{n}+i(\arg (\dfrac{i}{n})+2k\pi)=-\log n+i(\dfrac{1}{2}+2k)\pi$であるから、
$z=\bigg(\dfrac{1}{2}+2k\bigg)\pi+i\log n$ ($k$は整数)
(1)$e^{iz}=t$とおくと、$\cos z=\dfrac{t+t^{-1}}{2}=1$となる。
よって、$t^2-2t+1=0$
$\therefore e^{iz}=t=1$
したがって、$iz=2n\pi i$ゆえ、$z=2n\pi$ $n$は整数
(2) $\sin z=\dfrac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}$であるから、
与式$\iff$ $\dfrac{1}{2i}(e^{iz}-e^{-iz})=\dfrac{1}{2}(n+\dfrac{1}{n})$であり、
$e^{iz}=t$とおくと、$t-\dfrac{1}{t}=i(n+\dfrac{1}{n})$であり、展開して整理していくと
$(t-in)(tn-i) \cdot \dfrac{1}{int}=0$
$\therefore t=in, \dfrac{i}{n}$である。
(i) $e^{iz}=in$のとき
$iz=\log|in|+i(\arg (in)+2k\pi) =\log n+i(\dfrac{1}{2}+2k)\pi$であるから、
$z=\bigg(\dfrac{1}{2}+2k\bigg)\pi-i\log n$ ($k$は整数)
(ii) $e^{iz}=\dfrac{i}{n}$のとき
$iz=\log|\dfrac{i}{n}+i(\arg (\dfrac{i}{n})+2k\pi)=-\log n+i(\dfrac{1}{2}+2k)\pi$であるから、
$z=\bigg(\dfrac{1}{2}+2k\bigg)\pi+i\log n$ ($k$は整数)
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