最大・最小(応用編)No.1

1998年 横浜国立大

次の問いに答えよ。

(1) $x\geqq 0, y\geqq 0$のとき、つねに不等式
$$\sqrt{x+y}+\sqrt{y}\geqq \sqrt{x+ay}$$
が成り立つような正の定数$a$の最大値を求めよ。

(2) $a$を(1)で求めた値とする。$x\geqq 0, y\geqq 0, z\geqq 0$のとき、つねに不等式
$$\sqrt{x+y+z}+\sqrt{y+z}+\sqrt{z}\geqq \sqrt{x+ay+bz}$$
が成り立つような正の定数$b$の最大値を求めよ。

まず(1)から見ていきましょう。問題文に「つねに」とありますよね、何か感じたいところです。つまりどんな(任意の)$x, y$でも不等式が成り立つわけですから、特定の値に対しても成り立ちます。(任意の~という命題を全称命題といいます) 具体的に値を代入して必要条件から攻めていってもよいでしょう。ただしこれはうまくいかないこともあります。しかし本問ではうまくいくのでまずはこの解法から解説していきましょう。
$x=0, y=1$を代入すると、
$$1+1\geqq \sqrt{a}$$
すなわち、
$$a\leqq 4$$
でなければならない。(必要条件)
$x, y$は任意なので本当にどんな値を代入してもいいです。別に$x=1002, y=5789$とかでももちろんokです。ただこれでは計算がたいへんですよね。だから簡単に計算ができるように0と1を代入しました。
いま、$a$の最大値を求めるのであり得る最大値は当然4ですよね。ただし、あくまで必要条件なので4ではない可能性もあり得ます。そこで$a=4$を代入して任意の$x, y$に対して問題文の不等式をみたすかどうかをチェックする必要があります。やり方は理解できたでしょうか。では続きは解答を見てください。
続いては(2)です。(1)と似ていますよね。同じようにやればいいのかなあ~と思えればokです。
(1)同様に必要条件から攻めていきましょう。何度も言いますが$x, y, z$は任意なのでどのような値を代入してもいいです。$x=0, y=0, z=1$を代入してみましょう。すると、
$$1+1+1\geqq \sqrt{b}$$
すなわち、
$$b\leqq 9$$
でなければならない(必要条件)
$b=9$を代入して確認してもいいですが、それでは(1)を活用できてないですよね。(ただ単に必要条件から攻めるという解法を真似ただけでこれでは物足りません) 解答では(1)を活かせるようによりスマートな解法を見せたいと思います。
そして、最初にも言いましたがこのやり方ではうまくいかないときもあります。ここからはより汎用性のある解法を紹介したいと思います。
(1)では$a$について解くことで、$a$を$x$と$y$の2変数関数とみることを考えます。($a$の文字式とみて定数分離する) 細かい記述は解答に任せることにして、与えられた不等式を2乗して$a$について解いてみると
$$a\geqq 2+2\sqrt{\dfrac{x}{y}+1}$$
となります。
ここで、分母分子が同次式ですから1変数化ができますね。つまり$t$とでもおきましょう。こうすることで$x$と$y$の2次式だったものが$t$だけの1次式になり、ずいぶん見やすくなりました。このやり方はよく用いますので覚えておきましょう。
1. 全称命題は必要条件から考える

2. 定数分離する

3. 同次式はまとめて1つの文字を用いることで変数を減らせる

では、解答です。

 

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